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更新 2012.04.09 ~ 来なかった近未来 - この部屋から トータルへ [博物苑更新]

2012.04.09

BOOK - 書籍 に 来なかった近未来 を追加

待望の書籍化です。
連載時にニフティサーブのFAMIGAで読んでましたが、
途中でNifを解約したので終いまで読めず
保存してたテキストファイルもHDD故障で失ったため、
半ば読み返すのを諦めてましたが、
再公開されたのはとても有難く、重要なことだと感じます。


前回の HALDYN DOME 同様、読後前提のネタバレ持論を綴ります。
更新記録に似つかわしくありませんが、それだけ熱くなってしまう名著でした。
それでは、この先をお読みの方は「続きを読む」をクリックしてください。








とにかく本編自体もエンターテインメント満載の楽しい読み物でしたが、
私としては附録2のロングインタビューが大変に興味深かったです。
読み進めるほどに言葉にならない溜息が出てくるインタビューなんて
久しぶりに読みました。

このインタビューが収録された1992年5月といえば、
P-MODELが解凍してからおよそ半年、
満を持して解凍アルバムを発売し、記念ツアーと次なるライブツアーとの間という頃。
そのような時期にも関わらず、数年後の方向性と行動を直接見据えたかのような
重要キーワードがダイレクトに飛び交う様は、
先見の明があるというべきか、はたまた平沢進の大予告なのか。
AMIGAを媒介とした外部からの刺激も強く
あふれるアイデアに創作が追いつかぬほどの激動の時代だったのか、と感嘆します。

更に、現在の平沢ソロを語るには欠かせぬ存在の
インタラクティブライブが、どのような発想から生まれ発展していったのか、
その根幹にあるのはAMIGA(オゾノテック・コンピュータ)との
セッションであったというのが要所要所で語られており、
P-MODELとソロワークは決して別物ではなく
時系列的に連綿とつながって表現され続けられる
平沢進ライフワークの証だ、との考えを改めて深くしました。
まさにオリジンからマクロの彼処へ。


欲を言えば、同年発行の写真集「P-MODEL」収録のエッセイ
「マンデルブロの森にテクノ有り」が同時掲載されたならば、
当時の平沢氏が、いかなるビジョンを持ってP-MODELを解凍し
表現したかったのかを、より克明に理解できると思います。
あのエッセイとP-MODELライブアルバム「PAUSE」のライナーノーツ
「『電気の武者』から『情報の武者』へ」は
P-MODELとソロワークの重要な橋渡しであり、謎解きの1パーツだと言明します。


まだまだ、平沢氏が書いたエッセイには
今でも通用する、もとい過去から未来を見据えたかのような、重要な作品がいくつもあります。
「来なかった近未来」が出版された今、これらの復刻出版も期待せずにはいられません。
その点において、大手出版ルートにも頼らず、
また少量出版になりがちの同人誌でもなく、
品切れプレミアというデメリットが少ない電子書籍という形態は
平沢作品との親和性は高いのではないでしょうか。
ファッシネイション・高橋氏を中心とした「平沢進文庫アーカイヴ計画」には
今後も注目し続けたいと思います。



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余談:
iPadを手に入れました。
さっそく今回の来なかった近未来をiPadにて通読しましたが、
やはりタブレットサイズが読み易く軽快ですね。
今回のはページあたりの字数も調整されていて
iPhoneでも苦なく読めますが大きい画面はとにかく快適。
ソフトが普及するとハードもこなれて手に入れやすくなるのかな。

Apple iPad2 ブラック 16GB Wi-Fiモデル MC769J/A 国内版

Apple iPad2 ブラック 16GB Wi-Fiモデル MC769J/A 国内版

  • 出版社/メーカー: アップル
  • メディア: エレクトロニクス


PCに比べると容量が少なくなりがちなタブレット・スマートフォン。
対策も兼ねて色々なオンラインストレージを試してます。
その中でも、GoodReader・i文庫S/HD・ComicGlass……など
iOS系での対応アプリも豊富で相性がよさそうなのはDropboxでしょか。

最初は無料サイズが2GBですが、他の人に紹介すると容量が増えるのもユニーク。
下のリンクから申し込むと最初の2GBに加えて500MBがおまけでもらえます。
(私の方も容量が増えてWin-Winなんですが(^^;)
【 Dropbox お友達ご招待 】
はっきりいって宣伝ですが、もしDropboxやオンラインストレージに興味がおありならば、
苑運営の一助だと思って、この機会にどうぞお試し下さい。
(あ。ネタ半分で貼ってるAmazonアフィリンクも、そこを通ってから検索して
 何かお好みのものを買ってくださると、苑運営の心支えになって有難いです。)
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