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遥かなเมืองไทย(後編) ~泰王国曼谷訪遊記 その1b [特別企画]

前編からの続きです。
今回は旅の後半、三日目から。

【主目的 ~三日目】
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前日の食事で胃もたれしたまま三日目を迎え、この日は終日自由行動。
近所で買い込んだフルーツを食べてからお出かけ。
03mango.JPG
トンロー駅近くマンゴーショップで買ったiPhoneサイズのマンゴー。
80バーツ(約240円)、季節外れのためか甘みが足りず。

バンコクの高級商業地域サイアムを中心に
気の向くままぶらぶらとウィンドーショッピングや買い食い道中を楽しんでました。

観光都市でもあるためか、公共施設の標識などは基本的に
タイ語と英語の並列表記されていて、中心部の主たる移動手段となる
BTS(スカイトレイン:高架鉄道)やMRT(地下鉄)の車内でも
両方でアナウンスされ、迷うことは一切ありませんでした。
03tokun.JPG
MRTのコイン状きっぷ「トークン」

公共交通機関の範囲ならどこまでも行けそうですけど、
タクシーやバイクタクシーは英語かタイ語じゃないと交渉できなさそう。
いま思えばいっぺんくらい乗ってみればよかった。

他によく見かけた言語は中国語と日本語。
特にバンコクの若者にとって日本語の文字は
どうやら北方の異国文化を感じる意匠で、
それなりにクールな印象を持ってる様子。
我々がタイ語の文字をほぼ読めないように
彼らが日本語の漢字ひらがなカタカナを読めてるかは不明ですが、
定番のTシャツ柄だけではなく、
陳列されてる商品などでも日本語を良く見かけました。
入る機会はありませんでしたけど日本料理屋も結構出店してて
日本企業が進出してるのもあれば現地企業が経営してるのも。
038ban.JPG
アソーク駅ターミナル21に出店してた8番ラーメンの看板。
ここまで日本語だといっそ清々しい。

サイアム駅に隣接するサイアムセンターやサイアムパラゴンは
銀座や新宿や四条、梅田に栄に天神などに肩を並ぶほど、
いや豪華さでは上かもしれないイケイケな高級デパートで
上層階にベントレーやマクラーレンなど超高級車のショールームが並んでて
(もちろん実車展示!)口をアングリしながら眺めてました。
03paragon.JPG
サイアムパラゴン

近所には伊勢丹が入るセントラルワールドプラザもあり、
ここいらのデパートを巡ってるだけで日が暮れそうでしたが、
私の相性が良かったのはサイアム駅から歩いて10分、
サイアムの隣駅であるナショナルスタジアム駅に隣接する
MBK(マーブンクロン)センターかな。

怪しげな土産物が並ぶフロア、ちょっとお洒落なファッションフロア、
電気街フロアもあれば、映画館やアニメイトも入ってるオタクギーグなフロアあり、
そして地元民や旅行客が多数訪れる老舗のフードコートが有名で、
渾然一体とした坩堝的な商業ビルでした。
03animate.JPG
MBKセンター7Fのアニメイトバンコク店入り口

30年前に開業した当初はアジア最大のショッピングモールだったらしく
こちらはビル一つで一日遊べそうな勢いのスポット。
03mbk.JPG
MBKセンターの内部。全階層吹き抜け。
ここに限らず大型ショッピングセンターはどこも吹き抜けが特徴的。

映画館ではバンコクでも話題になってるという「君の名は。」も上映されてて、
時間があればずーっとここで遊んでたかったです。
03yourname.jpg
MBKセンターの映画館に掲示されてた「君の名は。」ポスター

「君の名は。」タイ語字幕付き公式予告編

しかし、この日のメインは食べ歩きと平沢ファンなら外せないSP-2ショウ観覧。
これらは語り尽くせぬほど感想が漏れ出てるのでまた改めて。


【帰途 ~最終日】
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目が回るくらい刺激的な日々も過ぎ去ってあっという間に最終日。
午前中のフライトなので朝食を摂ったらすぐ空港へ。
職場のバラマキ土産は初日に行ったスーパーであらかた買い込んでたので
空港内の免税店では個人的なものと実家用のをいくつか買い足し
残ったバーツで最後の買い食い。
04flower.JPG
蘭の切り花は日本の空港にある植物検疫所で検疫を受ければ
国内持ち込み可能なので女性向けにオススメ。
約300~1000バーツくらいでした。
IMG_1586.JPG
550バーツ(約1650円)蘭詰め合わせの生け花

追記:2018.12.08
※植物の日本持ち込みについて、
タイ国政府観光庁から重要なお知らせが発表されました。

タイの空港で購入した切り花(蘭など)の日本への持ち込みはできません。 | 【公式】タイ国政府観光庁

農林水産省植物検疫所によると、植物防疫法により、植物を日本へ持ち込むには輸出国政府機関により発行された検査証明書を添付して、輸入検査を受ける必要があると発表されています。(2018年10月より) ...



調べたところ、2018年10月から日本の植物防疫法が厳しくなったみたいですね。
残念。

日本への植物類の持ち込みについて(検査証明書の添付) | ニュース・お知らせ | JITCO - 公益財団法人 国際研修協力機構

JITCO(ジツコ)は、外国人研修生・技能実習生の受入れを支援し、開発途上国の人材育成に寄与します。





帰りの飛行機は数年前に就航したばかりの最新鋭ボーイング787。
ロールスロイスエンブレムがついたエンジンに心躍ります。
04787.JPG
(そのエンジンが結構トラブってると知ったのは帰国後)
機内の設備もハイテクで、窓ガラスが電子カーテンシステム。
これを試せたので窓際に座れて良かった。羽根の上だったけども。
詳細は解説ブログをば。
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ボーイング787の窓の秘密とクロミック材料の話
http://orgchemical.seesaa.net/article/440409009.html
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行きも帰りの道中もそんなに揺れることなく快適の一言。
アテンダントさんにワイを返すと喜んでくれるのはなんとなく嬉しい。
機内の空気が乾燥気味なのと若干肌寒いのは
セルフディフェンスしたほうが良いですね。

夕暮れ過ぎに関空に降り立ち、特急はるかとのぞみ号で地元まで。
会社の経費だから物申せないけど個人的には
関空ならば南海のラピートに一度は乗りたかったぞい。


【まとめ】
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そんなこんなの三泊四日の珍道中でした。
しかしまさか仕事がらみでタイへと渡航できるなんて。
つまりそれは旅費と休暇申請が出張報告書一枚だけってことですよ。
しかも会社の業務だから大手を振って休日を使うことなく旅立てたし。
会社勤めも悪くないかもしんない。

軽口はほどほどにして、
平沢さんがアーティスト人生の分岐を切り替えるほどの影響を受けた
タイ王国をようやく訪れることが叶って、至るところで感じたのは、
90年代後半からの平沢さんは、この国が持つ熱気と活気、
またこの国に暮らすSP-2達とのセッションで作品を紡ぎあげた、という事実を
追体験したかような錯覚を肌で感じられました。
ちょうど90年代初頭の平沢さんがAMIGAとセッションすることで
数々の曲やストーリーを作り出したように。

実際に歩いたのはスクンビット通りやトンロー、サイアムの商業地区、
それにスティサン駅ぐらいの限られた地域でしたが
バンコクの街を肌で体験できた今、SimCity~舟~SIREN~救済の技法、
それに付随するSimCityライナー記載ストーリーや、
コレクティヴエラーズ・SCUBA RECYCLEブックレット・計算上のKunMae、
当時のインタラに当時の会報、そしてなにより書籍“SP-2”と
ダ・ヴィンチ1998年10月号に掲載された平沢進エッセイ
「工業製品『救済の技法』という音楽パッケージの原産地より」が
ようやく五感のリアルを伴って噛み砕けるようになった気がします。
それらに書かれた要素からは遥かに時は過ぎてしまいましたが
まだ随所に欠片のようなエッセンスが漂ってるようにも思います。

その頃の平沢曲に潜むタイ王国へのダジャレ的な情愛も
少しだけ理解できて時々苦笑してました。
matomeseiho.JPG
例えばタイの生命保険会社のビルを見かけたときに英語で
「MUANG THAI LIFE ASSURANCE」と書かれておりまして、
頭の中には即座に“MOON TIME”のサビが流れてきて仕方なかったものです。
遥かな泰王国、流れよ泰王国…。

かつてNIFTYのAMIGAフォーラムで行われた企画
「平沢進さんとアミーガでQ&A」(電子書籍「来なかった近未来」に収録)にて
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Q:ストーリーや曲の歌詞をつくるときにAMIGA からヒントを得るようなこともありましたか?
A:たくさんあります。それは同時に、数すくない日本のAMIGA ユーザーに送った暗号のようなものでもあります。あなたがAMIGA に長く接しているなら、私の作品の中に幾つもその暗号を見つけられますね。
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上記のとおりに答えられたように、
これをそのままタイと置き換えても通用しそうだと感じました。

まだタイへ未渡航の平沢リスナーも
一度はバンコクを旅してみるのをオススメします。
私は帰国以来、タイへの憧憬が止まらず、
図書館でバンコク本を何冊も借り、タイ料理を食べ続ける日々を過ごしてます。
今回の経験により、タイの距離が心身ともに近くなりました。
数年中にまた訪泰したいのう。

【予告】
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このような道中でした。
次回はバンコクで味わった食事について食べて感じたことをご紹介。

Sim City

Sim City

  • アーティスト: 平沢進,Miss.N
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2014/11/05
  • メディア: CD



SIREN

SIREN

  • アーティスト: 平沢進
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2009/03/18
  • メディア: CD



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