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馬の耳をキミに ~遮眼大師分解速報 [四方山話]

…ひどいダジャレはさておき。


核P-MODELニューアルバム「回=回」から、先行配信の「遮眼大師」。
実に問題作ですね!
この曲を看板として、胸を張って配信する平沢さんが大好きです。


これ、歌謡曲やロックを中心に聞いてきた人が、初めて聴いたら、
違和感に対して首をかしげると思います。
逆に言えば、この曲をすんなり聞けるのは、
平沢ミュージックに慣れ親しんでる、馬骨な証拠、
すなわち「馬の耳」が養われてると判断して、差し支えない気がします。

違和感の原因は、他には例えがたい複雑な構成。

それを文字に落とすのは、なかなか骨の折れる作業ですが、
リズム隊で目立つスネアドラムに耳を傾ければ、
この曲のカラクリを解きやすくなるかと。

素人ゆえに、楽典的な間違いもありましょうが、
しばしお付き合いください。



イントロ:
いわゆる「ヒラサワ節」な、2小節で作られた
16ビートのシーケンスパターン、
続いて5小節目から、ドラムとベースのリズム隊が
シンプルなパターンで加わり、
本曲で鳴り続ける基調サウンドが、姿を現わします。

Aメロ突入間際に、ここまで反復してたイントロの構成に対して、
転調しながら、余分な2拍分のシーケンスが付け足されます。
直前の2拍と合わせて、都合1小節分の転調部ではリズム隊も姿を消して。
ここがまず、違和感の第一接触。


Aメロ:
直前に披露した1小節分の違和感はどこ吹く風。
何食わぬ顔で始まるAメロは、
リズム隊もシーケンスも、イントロと同様パターンで仕切り直し。
そこにボーカルのメインメロディが上乗せされます。

Aメロのボーカルメロディは(ヒラサワ的には)一般的な、
3拍5拍4拍4拍の16拍で4小節分を構成する、やや食い気味の拍取り。
ここらへんの拍取り、横川さん講師の「役立つ電子」で
恐らく解説された点かと、未受講の私は流れ見たTLより想像いたします。


Bメロ:
続いては3拍3拍2拍の8拍で2小節の、分割拍子。
ロックの定番でもありますので、
ここは違和感の素振りをみせつつ、そのまま働くリズム隊。


ブリッジ:
違和感の真骨頂。
3拍2拍で作られた5拍子を3回繰り返して、帳尻合わせの1拍子。
すなわち、5拍5拍5拍1拍な16拍が2小節で展開します。
明らかに変態リズムなので、イントロの最終部と同様、
ドラムを消すことで違和感を控えめに抑えて。

3・2の5拍子といえば偉大なる頭脳、アレを彷彿とする、
この曲の醍醐味部分と決めつけても良いと思います。


Cメロ(サビ):
二重構造です。
ベースとなるコーラスのリフレインは
ブリッジをアレンジして、5拍3拍の2小節に収め、
最も目立つボーカルメロディは、ここまで来ると7拍1拍とか言いたいけど、
普通にスラーで繋いだ標準的8ビートに帰結。


以下、ギターソロを挟んで3番へ。
Aメロ、Bメロ、ブリッジ、サビを繰り返して象徴的なブリッジで締め。


……。
一曲の中にこれだけ逸脱した要素を盛り込みながら、
全体では違和感なく聞かせてる秘訣は、
最初から最後まで変化することなく下支えする
シーケンスパターンとシンプルなリズム隊だと思います。

拾いやすいスネアは、追っかけてみると常に一定、
フィルなどのドラムのオカズもない。
(近年のヒラサワ楽曲にはオカズがあまり無いのも確かですが)

イントロの2拍多いところや、ブリッジみたいに
ドラムとウワモノで、それぞれのリズムが破綻してるところでは
ドラムをミュートしてたり。
反復的なリズムから違和感を直感させない、
隠蔽工作と受け止めます。


そしてこの曲の恐ろしいところは、
まるでプログレみたいに複雑な構成を、
イントロ・Aメロ・Bメロ・ブリッジ・サビ・間奏にまとめつつも、
全体では変拍子じゃない点でしょうか。

もう、リズム隊だけならお手本みたいな8ビートと
コードも変わらないシンプルなベースライン。
リズムもベースも一定な名曲といえば、HEAVEN。
HEAVENに偉大なる頭脳やフィッシュソング乗っけたような、
ハチャメチャな曲構成です。

よくこんな曲書くよなあ。

先行配信でこんな曲聞かされたら、他の曲も期待値バク上げで、
アルバムの発売が楽しみで仕方ありません。ヤバい!

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)

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  • 作者: 丸山 正樹
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/02/21
  • メディア: 単行本



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