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踊りのヘルツ振動子 ~ Oscillator and Spaceship と ライフゲーム [四方山話]

リリースから数年経ったころに突然気づくシリーズ第二弾。
ちなみに第一弾はGlobal Trottersのヨーロッパ黒盤です。


第9曼荼羅東京公演についての感想記事でこんな事を言いました。

> 大阪に続いて登場の会人である松・鶴の両名。
(中略)
> 連打するボタン類の発光パターンがライフゲームに見えて仕方なかったです。

こんな戯言をタイプした後に「そういえばライフゲームってほとんど知らないや」と
WikipediaやYouTubeで何となく学習してみました。


ライフゲームとは1970年代に考案されたシミュレーションゲームです。
ゲームと言ってもプレイヤーが操作するのは格子状のセルに初期配置するのみで、
スタート後は一定のルールに基づいて
それぞれのセルに誕生・生存・過疎・過密の生死判定が成され、
その結果に従ってセルが増殖・衰退していく様をシミュレートする…んですが、
私の説明よりも、動画を見たほうが絶対分かりやすいですね、こちらをご覧ください。
最後に紹介されてる作品は宇宙ステーションのようで圧巻。


こちらも併せてどうぞ。
ライフゲームの世界 - 複雑系コミュニティ動画 ライフゲーム特集


さて、ここからは上の動画、もしくは
ライフゲームについてのWikipediaを一読した前提で進めますが、
途中で登場した語句にフックされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に中野テルヲリスナー。
そう、2012年発表の「Oscillator and Spaceship」です。

・振動子(Oscillator)
・宇宙船(Spaceship)
・グライダー
・信号灯(Traffic light)

…などなど。
「グライダー」というのは斜め45度に向かって移動し続ける物体ですが
Animated_glider_emblem.gif
これを永遠に打ち出し続ける「グライダー銃」と呼ばれるパターンがあり、
銃身から45度に向け、単純な図形を撃つ……という姿は、
まさにあの名曲の歌い出し。
Gospers_glider_gun.gif


ライフゲームの単純なルールと幾つかのパターン、
それに基づく芸術的なライフゲーム動画を見てから
「Oscillator and Spaceship」の歌詞カードを読んでみると、
今まで聞き慣れた歌詞からのイメージとは違う図像が浮かび上がる気がします。
下に挙げたのは一例ですが、皆さんもそれぞれに思い浮かべてください。

> 踊りのヘルツ 振動子 今生まれた
> 永久の点滅 信号灯 今飛び出た

> 誰がしてるこんなシミュレーションの

> 衝突 分子二つ消せ

> 格子状 実験の庭に立たされてる


この記事を書く前に「Oscillator and Spaceship=ライフゲーム」という指摘を
誰かが既にしていないかをTwitter検索などで調べたら一件だけ見つけました。
リリース年に指摘されてるとは脱帽です。





私個人の感想としては、
単純で古典的な生命シミュレーションからの発想を
アルバム一枚分のイメージソースにまで膨らませた
中野テルヲのイマジネーションに感嘆します。
どの曲の歌詞もとてもロマンチックだし、SFな拡がりを感じるし、
どうあがいても中野テルヲでしか描けない世界観と楽曲です。

余談ですが、少し前にTwitterのTLに流れてきたツイートで
「中野テルヲ人気アルバムランキング」というのを見かけて、
人気曲が多数収録されてる「Deep Architecture」が首位で
「Oscillator and Spaceship」は支持率が少ない結果に終わってました。
他のアルバムに対して構成などが少し地味な印象も受けるけど
評価が低いのはちょっとさびしい気がします。

この記事が単なる創作のネタバラシではなくて
それぞれの聞き手の中に生まれ育った「Oscillator and Spaceship」の
印象像に更なる骨格を与える刺激になれば幸いです。
機会があればライフゲームの世界に触れつつ、
「Oscillator and Spaceship」を歌詞カード片手に聞いてみてください。

ライフゲーム - 信州大学理学部数理・自然情報科学科


今回の記事に引用したアニメgifはWikipediaからお借りしました
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC_(%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E9%8A%83


Oscillator and Spaceship

Oscillator and Spaceship

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
  • 発売日: 2012/03/21
  • メディア: CD



人工生命入門―ライフゲームから人工細菌まで 夢の最先端分野がわかる! (I・O BOOKS)

人工生命入門―ライフゲームから人工細菌まで 夢の最先端分野がわかる! (I・O BOOKS)

  • 作者: 赤間 世紀
  • 出版社/メーカー: 工学社
  • 発売日: 2010/09/01
  • メディア: 単行本



ライフゲイムの宇宙

ライフゲイムの宇宙

  • 作者: ウィリアム・パウンドストーン
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2003/06/12
  • メディア: 単行本



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第9曼荼羅 東京公演二日目 20171006 書き置き [四方山話]

平沢進 Twitter follower 9万人達成記念ライブ「第9曼荼羅」

7月の大阪公演から三ヶ月のインターバルを挟んで行われた東京公演3デイズ。
私事により、今回は二日目公演のみの参加でしたが、
見どころ満点で盛り上がり最高潮のステージに興奮しました。
個人的な見どころをつまみ食い感覚で書き残します。


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平沢さんとは二十数年ぶりのセッションとなった上領亘さんの
ドラミングばかりに目が行ってしまいましたが、
個人的なクライマックスだったのは中盤に演奏された「トビラ島」大サビ。

還弦主義イベントでオーケストラ編成へと生まれ変わったトラックを引き連れて
荒ぶる千手観音がドラムセットを打ち叩き、
それを背負い、バンド合奏とはこのことだと言わんばかりに歌い上げる平沢さん。
脇を添える会人達とも相まって、まさに「見せ場」でした。
歴史に残る演奏。

しかしなによりそれ以上に印象深かったのが
そこから間髪入れずに繋げられた「現象の花の秘密」。
興奮のるつぼにまでヒートアップした会場に響くのが
教科書のようにクールな8ビート。
これがまたオカズも入れずに、正確で上品にビートを刻む姿がシビレます。
それでいて淡々としてるわけでもなく熱量を秘めたプレイスタイル。
すんげえかっこいい。
このライブを思い出せと言われたら、真っ先にこの二曲が頭に浮かびます。


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大阪に続いて登場の会人である松・鶴の両名。
ちょっぴり奇怪な雰囲気を漂わせつつ、
弦楽器やシンセにエレキ、頭上に輝くボタン類を黙々と操作する姿をみて
虜になるファンも急増してる様子。
その怪しげな動向は観客の皆さんが半リアルタイムで
数多くのTwitterレポートされてるとおりなんですが、
(どなたかにまとめてほしいくらい)
連打するボタン類の発光パターンがライフゲームに見えて仕方なかったです。
※ライフゲーム ↓↓↓

ライフゲーム|第一学習社

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数年前まではソロライブと言えばステージには一人構える完全ソロが当たり前だったのが、
各種ゲストメンバー参加が恒例になり、近年の相棒的サポートを務めるPEVO1号を経て、
ついに今回、バンドと呼んでも差し支えないほどに
賑やかになったステージの上をまとめる、我らが御大平沢進。
その、口には出さぬが噛み殺せていない
バンドならではのグルーヴを楽しんでる様はこの東京公演のツボでした。

> 平沢さんの一存でその都度、確実に意思統一できるメンバーを招集し
> 平沢さんの望みのままにステージパフォーマンスを果たす超短期ユニット
(前回記事より)
この条件を満たすメンバーを揃えるのは大変だけど
揃った姿はひたすらに強力だなあ…。


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さて薄れる前に残したい記憶を書き留めてたらこんな時間。
いよいよ最終日の開演時刻も近くなりました。
私はこれから中継映像を楽しもうと思います。
会場の皆さんは記憶に残るひとときをお過ごしください。
あとで感想聞かせてね。


04~寿~

04~寿~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2016/08/03
  • メディア: CD



鴉(からす)

鴉(からす)

  • アーティスト: 上領亘
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 1996/10/19
  • メディア: CD



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第9曼荼羅 大阪公演二日目 20170709 雑感レポート [四方山話]

平沢進 Twitter follower 9万人達成記念ライブ「第9曼荼羅」

「Twitter follower9万人到達達成記念」と称して
企画されたライブですが、注目点は2つ。

・11年ぶりの大阪公演(東京公演は10月を予定)
・会期中のスネアドラム打数をカウントして
 東京大阪全5公演で9万打に達したら「9万音符からなる楽曲」を記念配信

まず、なんといっても久しぶりの大阪公演。
記録では2006年のライブ白虎野が最後の大阪公演ですが、
個人的には2003年のLIMBO-54以来の参加です。
かつてはP-MODELに関西出身メンバーが多い時期もあったり、
新譜が出れば東京大阪+αツアーが組まれるのが当たり前だったりと、
P-MODEL+平沢ソロと大阪は身近なイメージもありましたが、それも今は昔の話。
近年は地方公演に否定的な平沢発言もあったので、
発表の際の驚きもひとしおでした。
いか焼き、豚まん、かすうどん、冷やしあめ。


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普通のライブはついぞやらないことで定評のある平沢さんですが、
今回もなにやら仕組まれてました。それが2つめの注目点。
ことのすじがきはライブ公式サイト「第9曼荼羅への道」をご参照の通りですが、
全5公演でスネアが9万回叩かれると記念曲プレゼント。
なんだかよく分からないけど貰えるもんは貰いたい。
例えそれが平沢さんのさじ加減ひとつだとしても。

スネアを叩く必要があるということはサポートがいるということ。
というわけでサイトにも写真が掲載の怪しい葬儀会社の人
「会人」なる覆面の二人組が平沢さんを挟んで左右におりました。
平沢ソロにサポートメンバーが参加すること自体は
すでにここ数年のインタラノンタラ問わず恒例ですが、写真を見た感想は、
…か、怪人?? → あー、怪人に「会人」と当て字したのね、とか
独り合点してたら「えじん」と呼ぶそうで。湯桶読みかい。

というわけで覆面スーツの匿名サポートメンバーです。
ニューウェーブだよ(by三万亭馬骨師匠)
名前は松(SSHO→ショー)氏と鶴(TAZZ→タヅ)氏。
松鶴と言われると笑福亭松鶴がまっさきに浮かびますが、
御大は上方落語嫌いだからきっとそれ関係ない。


鶴氏がドラム担当とのことでステージ上手には
なかなか珍しいスタンディングドラムキットが横向きに設置されてました。
中央に主役のスネアとその上には……シモンズ!!? …て、テクノやで。
六角形ドラムパッドで有名なシモンズにキックとかタムとかそんな音色を仕込み、
他にはシンバルが各種ありけり。曲によってはバイオリンも担当。

下手に陣取る松氏は弦モノ担当。
まず目立つのは東京異次弦空洞以来の出番となった七節男サイレントチェロ。
他にはストラトっぽい(モズライトぽくも見えた)ギターと
Launchpadっていうんですか、循環カフェでも使われたMIDIコントローラ。
ギター弾くときに若大将っぽくリズムに揺れてたのが印象的でした。
追記:モズライトですねーこれ。



平沢さんのブースはいつもどおり。
レーザーハープとスタンドにセットされたEVOと調整用のミキサー、
後方にICE-9と途中から出てきたエレアコ。



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「地方公演はやらない」発言と同様に明言してたことに
「P-MODELはやらない」という趣旨の発言がありましたが、
なるほど、P-MODELのようにメンバーの運命をも握って
大河ストーリーまで抱えながら数年単位で
共同体のように編成するバンドはもうありえないけど、
平沢さんの一存でその都度、確実に意思統一できるメンバーを招集し
平沢さんの望みのままにステージパフォーマンスを果たす
超短期ユニットなら実現可能かとの思いを改めて実感しました。

平沢さんのライブでは出音全てを生演奏する時代というのは
とうの昔に終わってるから、
サポートメンバーは多彩な音の演奏パターンの中から
チョイスされた部分を演奏できれば良いわけでして。
今回のドラムを例に挙げるとリズムパターンの中でも
ドラムロールだけ演奏してるとか。

それを突き詰めると、ある程度の演奏技術を習得していて
平沢さんの意図に叶って行動できる信頼を勝ち得ており
ステージに立てる人なら、今の平沢さんにとってフラットに
ユニットメンバーとして招集できる環境が整ってるのかな、と思いました。
演奏力よりも人格と協調性と言えば良いのか、ちょっと違うか。
かつてのP-MODELが「演奏できない人をメンバーにして演奏させた」という
エピソードに通じるのかもしれません。

近年はその要求にとても順応できるレギュラーとして
PEVO1号氏が筆頭に挙げられますが、
今回に至ってはメンバーの顔(→個性)まで取り払うという
実験的かつエゴイズムワンマンユニットスタイル。
しかもスタンダードなバンド編成ではない特殊楽器群。
こういったカタチでライブ演奏を楽しむ平沢さんと
それに付き従う苦難の助手達。

平沢さんが着々と積み上げたキャリアとセルフプロデュースが
成せる業なのかなと、ぼんやり思いなながらライブの轟音に揺られてました。
バンド形態だと良くも悪くも個性と個性のぶつかり合いになりますしね。
それに覆面メンバーだと中身が変わるサプライズも期待したくなります。
日替わりメンバー。

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さて、ライブの方は見応え満点のベスト選曲。
P-MODEL時代の曲だけどソロとも親和性高いサイボーグあり、
最新シングルありのバリエーションに幅ある20曲でした。
鶴氏のスネア中心アレンジなドラミングも冴え渡り、
全体的にアッパーな展開。
全編に渡ってドラムロールが鳴り渡る曲ではそれに呼応して伸びるカウント。
ステージ後方には第9曼荼羅のシンボルロゴとスネアカウンタが光り、
記念すべき万越えカウントのときには大きな歓声も。
アンコール2曲目の鉄切り歌で3万カウントに手の届くところまでいき、
会場の注目が集まる中、最後の最後でピタリと
3万越えの妙技を魅せた鶴氏に拍手。お見事。

2日で平均15000打ですが、残り3日で6万打ということは1日平均2万打ですか。
我々がどうしようもない要素ですし、応援ぐらいしかできることはありませんが
残り3公演、アグレッシブなドラミングを期待せざるをえません。がんばれー。
曲も入れ替えでド派手なドラムロール鳴り響くのが入るのかな。
…プラネットイーグル?(最初だけじゃん)


※ Caution !! ※ 追記:2017.07.11
「第9曼荼羅への道」のページで気になる一文を見つけました。

> 通常の演奏では9万打に到達しません。
> できるだけ多くの打数を叩きだす気力を与えるために、
> 是非ドラム奏者を応援してください。

……これって、実は結構重要な事柄ではないでしょうか?
事実、鶴氏の名が知れ渡った二日目のドラムソロで
鶴氏への応援がかかってるシーンは気迫あるプレイにお見受けしましたし。

ドラム奏者への声援ばかりがかかってライブの雰囲気が乱れても本末転倒ですが、
東京公演ではドラム奏者の見せ場などでの声援が特に重要になるのかもしれません。
ドラム奏者の一挙一動に大注目ですね。

しかし、声援のかけ具合によって演奏パターンの手数が如実に変化するのって
実にホットなリアクションだし、それはとてもインタラクティブでロックだ。


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チケット番号が約400番代だったので、
一階スタンディングに行くか二階席に行くか、
悩んだ挙句に自分の体力を信じて一階へ。
後方の一段高くなった場所の最前列を取れたので個人的には大成功。
数百人~数千人規模のライブハウスでは
オペラグラスや単眼鏡が効果を発揮します。

これは声を大にして伝えたいのですが
平沢さんクラスのキャパのライブに行くときは
「低倍率(4~6倍)」「軽い」「1~2万円クラス」の
オペラグラスや単眼鏡をカバンに忍ばせておくと
観覧場所のポジション取りの選択肢が増えます。

私が愛用してるのはPHONON2553のライブ前に買ったNikonの遊 4X10D CF。
私の見え具合を説明すると、今回は後方一段高い場所の柵から
シモンズの裏側面に書かれる「SIMMONS」の文字が見えました。




乱視持ちの家人はオリンパスの単眼鏡 Monocular I、

OLYMPUS ダハプリズム防水単眼鏡 ギャラリースコープ Monocular I 6×16

OLYMPUS ダハプリズム防水単眼鏡 ギャラリースコープ Monocular I 6×16

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: エレクトロニクス



二階席から観覧の友人はNikonのミクロン 6×15 CFを愛用。



オペラグラスを購入したときにポイントをまとめたブログ記事はこちら。
PHONON2553:最後方からのオペラグラス
単眼鏡と幻の魚の骨


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最後に、なんとなくグッズ物販で思ったことを。

ここ数年はグッズの物販がものすごく行列で、
毎回見るたびに大変そうだと思ってしまいますが、
私が参加した二日目は有志が用意した
数量と金額が記入できるグッズ一覧表が印刷されて配られ
数十分ほどの並びで買い物することができました。

で、このグッズ表ですが、公式でもマッシュアップしての採用を
ご一考していただければと思います。

というのも先日観覧した艦これオーケストラの物販では
物販開始前にチケットを持参した希望者に整理券が配布されて、
その整理券というのがA4のペーパーでグッズ購入表を兼ねたものになっており、
グッズ購入希望者は事前に記入するシステムでした。

グッズのサンプル写真は事前にネット告知され
希望者はそれらを参考に個数を記入。
整理番号に従い物販ブースに呼ばれて整理券購入表を提出。
売り子さんがその場で自分のカウンター番号を記入し、
後ろの在庫管理者に購入表を回すと、
それを元に在庫管理者がグッズを準備してカウンターの売り子さんへ。
売り子さんが金額計算と販売して、整理券は回収。という段取りで、
物販の売上比重が高いアニメ・ゲーム系のイベントだけあって
システムが確立してるし、物販人員の練度も高いし、
良く出来てるなーと感心しました。


しかしそのまま平沢さんの物販での採用は難しいかとも感じます。
販売アイテムは限定グッズだけではなくCDのやDVDもありますし、
ライブ催行という業務の中での中で物販にさける人員リソースも
限られてて、売り子への周知徹底の手間なども想像できますし
ここ数年で急激に物販行列が長くなって
パンク状態になってしまった歴史も見てきてますし……。

一介のお客があーだこーだ無責任に
口を挟める問題ではないのも承知してますし
激務の中でのなかなか難しい問題ではあるかと思いますが、
きっと物販にかかるリソースを減らしながら、
客足を数倍効率よく捌けて、スタッフも負担が軽くなりつつ、
お客も効率良く時間が使える手法が眠ってるとも素人ながらに感じます。
ライブ物販が良い方向にマッシュアップされればと
物販の品揃えなどを楽しみながら私共は願っております。
大阪はお疲れ様でした。そして東京でも楽しみにしております。

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実験室で、キミと - 景観する循環カフェ追加公演20170315夜の部 [四方山話]

※終演後の帰途で速報的に書いた、プロットみたいなレポートです
※ライブレポートはネタバレ過重につき、お嫌いな方は閲覧注意
※推敲や裏取りをしてないので誤字誤認など正確性に欠けてると思います
※私にとっては大体事実ですが話半分でお楽しみください


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今回は整理番号良番につき、最前列上手側・機材ブースど真ん前の「異世界の入り口席」を容赦なくゲット。転がしモニターとカンペタブレットを挟んで演奏中の平沢さんと対峙する、文字通り玄人男子向けの席。


ステージ構成は上手側に機材ブース、下手側はカウンターチェアとテーブルが二組でトークタイム向けと思われる。奥にある樋が4つ括られた器具がお土産配布器だろうか。そうだなきっと。

席の利を生かして首を伸ばし機材ブース観察。マイク2つ(ボーカル用と平沢コーラスサンプリング用)、メイン処理担当のDAW立上げ済ノートPC、ギターEVOと足元にエフェクタ、手元にはポータブルミキサー、アオリ配置でほとんど見えなかったけどDAWの各トラックを直接操作するキーボード的なハード。歌詞カンペ用と思われるタブレットもあり。それとライブが始まってから出された予備タルボ。DAWソフトは詳しくないからよくわからず。一画面に12トラック並んでるのは分かった。もうひとつ、客席に向けられたマイク。観客コーラス用だろう。

実はこういうかぶりつきは、スタンディングや座席指定ライブ、それに柿ピー食べつつ見てたロフトプラスワンイベントなどで何回か経験してて、さすがにここ数年の平沢ブレイク後はそんなに良番巡って来なかったけど、久しぶりの最前は開演まで緊迫感が溢れて周りのおねえさんの決死の覚悟が鋭かった。


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開場15分押し、開演は定刻どおり、ケイオス平野さんの前説に続き平沢さん登場。前説でタイムテーブルは質問トークタイム60分、休憩15分、ライブ40分、最後にお土産を配って流れ解散との発表。挨拶の後、早速事前に参加者から投稿された質問を平野さんが読んでそれに平沢さんが答える質問タイム。読まれた(教えない)。

トークタイム終了時に後半の解説。ループトラックにギター演奏を重ねて伴奏を作り、そこにボーカルを乗せて歌うのが基本内容、曲によっては平沢コーラスや観客全体の「皆の衆コーラス」を作るとのこと。3曲演奏するが去年とは2曲差し替え。歓喜の会場。「前回からシステムを一新したのは良いが、やることが複雑になってしまった」「この演奏スタイルにも飽きてきたので途中で演奏を切り上げるかもしれない」「でも顔色を変えないからトラブルなのか故意なのか分からない」みたいなことを話して笑いをとる真打平沢。一旦休憩。


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で、後半ライブ。ベーシックトラックの穏やかなシーケンスが1小節ループで廻る中、ノートPCを操作してRECスタートしギター演奏開始。こんなのを重ねるんだ! エフェクタをほとんどかけないプレーンな音色の爪弾きを、1音ずつ次々と素早く、ループが廻る度に重ねてく、徐々に形になる音像、まるでアコースティックに弾き奏でたかのような残像が廻り続ける。

少しずつエフェクタをかけて音色を変えていき、音色ごとに録音トラックも追加され、リッチな感じになった頃合いで長めのギターソロを奏でてから満を持してボーカルマイクへ。「みーあげーる、とぉーぉのぉー」…おお「MOONTIME」!曲の進行に合わせてDAWをハード操作して任意のトラックをミュートしてブレイク、曲調にリアルタイムに変化をつけながら歌うムーンタイムが結果的には初日では会心のベストアクトだった。こういうのを見せたかったんだろうなというお手本のようなプレイ。


2曲目では先ほどとはイメージがガラリと違う荒々しげなベーシックトラックが鳴りだす。やはりギターを大胆かつ丁寧に重ね合わせてゆき、骨太な印象のトラックが仕上がったと思ったらマイクを取り、歌い出す。……聞いたこと無いぞこんなメロディー。なんだこの歌詞……へ?「電光浴」?

電光浴といえば、かつてはソーラーライブで小学生達が充電したバッテリーだけを使ったギター弾き語りで歌われたり、エナジーワークスの余剰電力でアレンジされたインストトラックにギターを乗せて別曲に仕立て直されたりと、結構冒険的な局面で出番がくる切り札的な曲でもあって、今回のようにアレンジやメロディーまで跡形がなくなっても受け止める包容力。

ワンコーラス歌いあげてからマイクを変えてノートPCのハードを操る。どうやら自分の声を重ねてバカコーラスを作る模様。いくつか発声、しかしループに収録されない。何度か試行錯誤するもうまく行かず、演奏しながらの究明は大変そう…とドキドキしてたら演奏停止、「マシントラブルです」「いや、私のトラブルだな…」。いくつかトライしてコーラスのサンプリングへの成功が確認されてから演奏再開、頭から演奏し直しの電光浴テイク2。

しかしコーラスをループに収録すると不調が続く、なぜかタイミングがずれて裏打ちのようになってしまう(実際は綺麗な裏ではなく生理的に許せないタイプのずれ方)。力業で強行して電光浴を完奏するも、出来映えにはもの足りぬ様子。


3曲目は問題の皆の衆コーラス曲。まずは観客に声を出させて皆の衆コーラス声量をモニタリング。次にベーシックトラックを鳴らしながらコーラスの手本を平沢さんが口ずさむ。4音、音程変化も簡単、なんとかなりそう。数回練習してオーケーが出たところで演奏開始。皆の衆コーラスをサンプリングするも、やはり先ほどの平沢コーラスのように遅延が発生する。これってかなり重症そう…。

前2曲同様手早くギターを重ねるも、ベーシックトラックとコーラスパートのズレは結構致命的っぽい印象。近年では珍しいくらい焦りの色がにじんでる。あ、ボーカル乗せた、「白く巨大で」だ。あー、また演奏止まった。頑張って平沢さん。見てる以上に何もできないけど。

「すみません、皆さんからいただいた声を消してしまいました!」あちゃー。スタッフ鎮西さんが出てきて色々対策。「すでに結構時間が押してますけどお時間ダイジョブですか?」もう一度皆の衆コーラスを録り直して「白く巨大で」を演奏するも、事態は打開に至らず無念の演奏中断でタイムアップ。実質5曲近くの演奏になり、お疲れさま……。私どもは明らかに貴重なライブが見れて美味しゅうございましたが、プレイヤーとしては内心忸怩たる思いかと心中お察し申し上げます。明日以降は問題解決しますように。


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でも、後半ライブ中に感じたのは、これは普段の平沢ソロや核Pで見られる「ショーアップされてパッケージングを施した」ショーとしてのライブとは一線を画した、プライベート感が強く実験要素と偶発性を取り入れたFC会員向け特別ライブなんだなと実感。もう一歩踏み出して言えば、平沢ソロというよりも「旬」の名が冠せられてもおかしくないようなライブ。

いつかどこかのインタビューだったか失念したけど「私の持つプロジェクトはそれぞれ用途が違い、旬の役割は実験ラボとしての活動で、P-MODELは実験成果を生かした生産プラント、平沢ソロがパッケージングした商品を流通する役割を果たす」という意味合いの発言があったのを思い出す。それに当てはめると、今回の循環カフェライブは間違いなく数千人規模のパッケージ向けではなく、平沢演奏テクニックの一例を実験ラボで少数公開したという趣だったのではなかろうか。

もう一つ特筆すべき点は近年の平沢ライブでは意図的に排除されてきた偶発性とフリープレイをふんだんに取り込んだスタイルが見られたのも収穫だった。シーケンス中心のシステムにフリープレイを取り込むスタイルと言えば元P-MODELメンバーでもある中野テルヲの十八番だが、実験的で荒削りとはいえ平沢さんが普段見せないような引き出しを披露したのは個人的に興奮するファクターである。とても贅沢な一夜を過ごした。


最後に雨樋のような器具から平沢さんがギターピックセットを流し渡してくれて2145解散。お疲れさまでした。

追記:玄人男子席の感想。平沢さんのプレイスタイルとプロのステージ芸を真正面から勉強できる、またとない機会を得られる席だった。とても贅沢な経験ができるので機会に恵まれた方は正気を保ってのご観覧をお勧め!一見の価値あり。

救済の技法

救済の技法

  • アーティスト: 平沢進
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2009/03/18
  • メディア: CD



SIREN

SIREN

  • アーティスト: 平沢進
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2009/03/18
  • メディア: CD



гипноза Gipnoza

гипноза Gipnoza

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: TESLAKITE
  • 発売日: 2013/11/06
  • メディア: CD



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青の6号の帰還 [四方山話]

もう12年も前のことなので、昔話と言って差し支えないのかもしれません。


平沢リスナーにとって、2004年前半は妄想代理人の話題でもちきりでした。
東京ゴッドファーザーズを作り終えた今敏監督と平沢進が再びタッグを組んで、
WOWOWで放送する新作アニメの音楽を全面担当する、というニュースは
なかなかインパクトがあり、アニメ雑誌も妄想代理人特集記事を掲載し、
硬派なアニメファンの間でも少し話題になったと記憶しています。

妄想代理人は広報宣伝活動も積極的で、
完成披露やDVD発売などの折にイベントが開催されて
平沢さんもそれらのステージに何度か出演しました。
その中の一つが2004年5月14日、新宿ロフトプラスワン
『妄想代理人』DVD発売記念トークイベント
「少年バットと呼ばれる通り魔は何者なのか?」です。


前年12月に同所で開催されたトークイベント
「斎藤環meets平沢進~ひきこもりmeetsミュージック~」で共演した斎藤環さんが司会を務め、
平沢さんと今監督が妄想代理人を俎上に載せてあれこれと話した内容は
平沢FC会報グリーンナーヴ16号にて詳しくレポートされたとおりですが、
そこには記載されてない出来事で、プレゼント抽選会が催されました。

入場時に配られた抽選券の色と番号を壇上の出演者お三方が抽選して
当選者には妄想代理人グッズをプレゼント。
どんなものが景品として提供されたのかを事細かには思い出せませんけど
その抽選会で私も当選したのでした。

私が手にしていた抽選券は青色の6番。
当選者は出演者の元まで行って手渡しでプレゼントをもらうという寸法。
私の番号が今監督の口から読み上げられた時は
一瞬ポカンとしてから、慌てて手を挙げて、お三方のもとまで行ったっけか。
番号を読み上げた瞬間だったか受け渡しの時か、もう記憶もおぼろげですが、
今監督がこう呟いてたのは今でもはっきり覚えてます。
「青の6番……あ、青の6号ですね」
小澤さとる!


監督から手渡された景品は妄想代理人(Paranoia Agent)英字ロゴが前面に、
背面には謎の老人と数式がプリントされたTシャツで、
http://mousou.asmik-ace.co.jp/tshirts.html
背面の方に今監督と平沢さんの直筆サイン入り。
今監督のサインには作品のヒロインイラストが添えられるのが慣わしで
これには月子の顔が描かれておりました。

もう、どこからどう見ても貴重品なのは間違いないし、
もらった直後の浮かれ気分で冗談交じりに一回袖を通したぐらいで
あとは大切に大切に、我が家の平沢グッズ置き場で保管してました。


数年たって、自宅を引っ越しして新居の片づけも落ち着いた頃。
そろそろあのTシャツ、立派なものだからきちんとした形にしたい。
畳んでしまってるんじゃなくて額装して飾りたいな、とか思い始めて
取り出そうとしましたが、あるはずのところから見つからない。
P-MODELや平沢さん、その他アーティスト布物グッズの中に
一緒にしまったはずなのに、なぜか妄想代理人Tシャツだけ出てこない。
あんなもの、どんなシッチャカメッチャカなときでも
間違えて処分するようなものじゃないから
どこかにあるんだろうけど、どれだけ探しても見つからない。

その時はまたそのうち大掃除するときにでも
出てくればいいかなー出てこないかなーなどと安易に考えていましたが、
それからしばらくして訪れた2010年の8月。
もう二度と今監督の新作に触れることがなくなったと知った時は
失せ物の後悔も重なり、どうしようもなく落胆したもので
手元に残ったのは、失くす前に撮った数枚の写真だけでした。


それから数年は事あるごとに探してましたが、まったく手がかりなし。
さすがにそろそろ諦めかけてたところでしたが、
つい先日、思いもよらない場所から
懐かしいTシャツを発見したと家人から報告。
いただいた当時のままで痛みも見られず、無事に手許に戻りました。
今度こそ額装して、色々な思い出とともに綺麗に飾ろうと思います。

IMG_1061.JPG

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【2017.03.08 追記】
このように額装できました。
IMG_1725.JPG

妄想代理人 BOX 【初回限定生産版】 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: Blu-ray



妄想代理人 サウンドトラック

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  • アーティスト: 平沢進,平沢進
  • 出版社/メーカー: テスラカイト
  • 発売日: 2004/05/12
  • メディア: CD



プラス マッドハウス 1 今敏 (プラスマッドハウス 1)

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  • 作者: 今敏
  • 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
  • 発売日: 2015/07/22
  • メディア: 大型本



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『音のみぞ』創刊号・BITMAP DVD感想 [四方山話]

ライター高橋かしこさんが創刊したミニコミ『音のみぞ』、
創刊号の第一特集である『平沢進における「食と戦争」』に私も執筆いたしました。

正直にぶっちゃければ、私にとって「平沢さんの食習慣」についての印象は
「肉と魚が嫌いな、カロリーメイトで栄養補給してる人」という
かつてのイメージを長年変わらず持っていたわけで、
それ故にここ数年の高品位粗食に端を発する、
食への一家言ある発言群には、ずっと違和感を抱いてました。

その違和感を受け入れることも深く考えることもなく、
どこか腑に落ちないまま平沢さんの変貌を半ばスルーしてましたが、
かしこさんが書き上げたばかりの第一特集原稿を拝読する機会を得て、
それらの感情が霧散する思いでむさぼり読んだ次第です。

特に、食への探求欲求がHirasawa Energy Worksと相似形であると指摘する点や
「無農薬野菜というのは、太陽光発電と意味としては同じ」と見立てた発言には
脳天を小槌で叩かれたような衝撃を受けました。
受け手の無理解と読解力の無さによって思考に「障壁」を作るのは
いとも簡単なんだなあ、と反省することしきり。
それに対して理解しやすい視点を提示してくれたかしこさんには感謝に堪えません。

…などと、一人納得してばかりではいられません。
かしこさんからのメールには
「このテーマでなにかお書きになりたい衝動がございましたら、ぜひご寄稿ください。」
と添えられていたのですから。
こんな願ってもないような有難いお話は謹んでお受けする一手に尽きますが、
なにしろなるべく考えないようにしてた分野のテーマなので、
自分の中で消化した解釈の蓄積がほとんど無い状態でした。
かしこさんの原稿を繰り返し読み、過去のインタビュー記事をひっくり返して読み、
突貫工事ながら衝動を育て上げてプロット組んで肉付けして書き上げて。
個人的には特集テーマからインスパイアされて私なりの選択でまとめた文章ですが
やはりどこかいただいたテーマからの乖離を否めず。
なかなか客観的に読み返せないので、お読みくださった皆様の感想をお待ちしております。

話を戻して、第一特集は、現在主流の馬骨世代にとっては「食と戦争」を通して
平沢さんの思考ロジックを解読する一助としての副読資料となりましょうし、
それと同時に、私と同様に「かつての偏食ヒラサワ」のイメージが強く、
ここ数年の平沢さんの食発言についてどこか懐疑的な思いを抱いてる方達にこそ
ぜひとも読んでもらいたいと、心から願います。
平沢さんが変貌したのではなく、従来どおり持ち前の思考回路と行動力で
いかなるときも自分が進む道を切り拓いているんだな、と
糸口を掴むきっかけになるのではないかと確信します。

第二特集の生井カメラマン半生記は独白文体で飲み込みやすく、
これまで氏に対する知識は氏が撮ったライブフォトしか知りませんでしたが、
ファインダーを通して被写体とセッションしてきたプロフェッショナルの
愛あるモノローグはとても興味深いです。素敵な特集だ。

『音のみぞ』制作と同時期にスタートしたトーク・ライブ・シリーズ
「ニュー・ウェイヴとはなんだったのか」レポートも充実してるし、
朝陽昇さんとかしこさんによるHYBRID PHONONレポートは保存モノだし、
高橋少年の音楽邂逅記は次にどんなバンドが飛び出してくるか楽しみだし、
表紙はYOU1ワークスだし、大盤振る舞いの創刊号でした。
かしこさんのツイートによれば第二号の企画も始まっているとのことですし、
今後とも新着情報を楽しみにしたいところです。

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みんなが待ち望んだDVD版BITMAP。
期待と予想を遥かに上回るクオリティの映像品質については
私などが改めて語らずとも、入手された方々にとって既に
「百聞は一見にしかず」の通りですね。
内容も完全復刻と呼ぶにふさわしいもので、
これでようやくVHSやLDの方は現役引退できそうです。
(errorのときも同じようなこと言ってますね)

ところで今回のDVD版を開封した時、
あまりにもマニア泣かせなパッケージデザインに
ニヤリと笑ってから鳥肌立つほど感動しました。

表も裏もオリジナルの意匠を再解釈した新規デザインジャケットなのに
ディスクを取り外すとトレイ部分を用いてLD版ジャケット復刻!
VHSやLDの付録だった、語り部広瀬さんの80年代解説ライナーノーツも
モノクロ印刷になった以外は完全復刻されているし、
その上で高橋かしこさんの手によるP-MODEL変遷史と
1992年3月P-MODELライブ解説が記載された新規ライナーノーツ。
そして極めつけはホチキス留め見開きページの…。
装丁的にはLDをほぼ完全復刻した上でのプラスα要素追加版です。

もう、愛情も兼ね備えたプロフェッショナルの仕事に大感激しましたよ。
しかし、デザイナーの中井さんと直接お話する機会が先日あったというのに
別の話の感想を語っただけでBITMAPの件を伝え損ねてしまいました。
バカバカ俺のバカ。

三人娘は笑うて暮らす (IKKI COMIX)

三人娘は笑うて暮らす (IKKI COMIX)

  • 作者: 朝陽 昇
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/12/26
  • メディア: コミック

↑↑ 朝陽さん新刊!
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--- [四方山話]

秋元きつねさんの訃報だなんて、なんかもう、信じられない。
こんなに悔しいと思った報せは初めてで。


大好きで繰り返し聞いてた時代もあれば、
ちょっと苦手になって敬遠してた時代もあるけど
不意にぼーっとしてるときにきつねさんのフレーズが
出てきて口ずさんだりしてました。
あの真夏の日差しそのままな、
コントラストきつく被写界深度の深いCGが大好きでした。
コミカルおバカの皮で包まれた縁から見え隠れする
裏打ちされた深淵な哲学の塊のような作品達はどこかハードボイルドで。

せがれいじりをプレイしながらゲラゲラ笑ってたけど
後半に入ってきつねさんの真意というか意図に気づいて
思いっきり涙こぼしながらコントローラ握ってたこともありましたよ。
アンフィビアンのTシャツ、つまんない理由つけて買うの先延ばしにしてないで
街なかでガンガン着倒しとけば良かったのに。
いろいろ後悔の連続です。


思い出をたくさん一方的にもらってきて、語りたいことは山ほどありますが、
心のなかで手向けさせていただきます。
秋元きつねさんのご冥福をお祈りいたします。有難うございました。

kitune.jpg
(1999年8月 浜松 Hzライブにて)
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記憶の中のSPEED TUBE [四方山話]

HYBRID PHONON 3デイズから早くも一週間が過ぎました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
先の記事にも記したとおり、今回は最終日のみの参加でして、
上京中の思い出を振り返ると台風19号でヤキモキしたことばかり蘇ります。
ライブの記憶は(マガゾフ2号でおなじみの)あさーひさんの手による
詳細なイラストレポートで穴を埋める次第。
今回のライブレポートも珠玉の一作なので皆様も是非ご覧ください。



私にとってHYBRID PHONONで特に思い出深いのは、なんといってもSPEED TUBE。
1曲目であるメカノVer.準拠アンチ・ビストロンの演奏が終わった直後に爆音で流れたあのイントロ。
鳥肌立ちまくりでした。

私がP-MODELのライブに行き始めたのは改訂からで、
よく通ったのは電子悲劇と音廃の頃のツアー。
その頃には既にSPEED TUBEはライブレパートリーから外れてたので、
故にライブでSPEED TUBEを目にしたのは、今回の前には2回だけ。
10年に一度のペースですね。
しかしその2回とも、とても印象深く記憶に残ってます。


最初に見たのは1994年12月の大阪難波ウォホール。
改訂P-MODELお披露目ライブでした。
新メンバーは当日まで極秘、高まる期待に少しの不安。
満員の会場は開演前から熱気で溢れており
待ち時間を過ごす関西弁の会話が飛び交っていたのを思い出します。
定刻を少し押して場内暗転、重低音シーケンスの出囃子(11th Fact)が
鳴り響くのと同時に湧き上がる歓声。

1991年の日比谷野音、解凍メンバーお披露目ライブは公式映像が残っていて
現在でもYouTubeで見れたりBITMAPにも収録されてますが、
こちらの改訂P-MODELお披露目記録は、当時のFC会報に写真が載っているくらい。
新生P-MODELのシンボルマークが回転し、AMIGA VOICEがメンバーを呼び上げる光景は
3年前の儀式を踏まえたかのようなおなじみのシーンでしたが、
それからは格段に進化したCGと合成音声が眼と耳に焼き付いてます。

福間・小西・上領と登場し、最後に平沢の名が呼び上げられて改訂が完了。
新生したP-MODELが最初に演奏した曲がSPEED TUBEでした。
きもち早めのBPMだったか、前のめりに突き進むような記憶があります。
平沢さんのボーカルも張りがあり、解凍ライブのゼブラのように晴れやかな笑顔ではなく
どこか決意を秘めたような緊張感のある、それでいて力強い立ち振舞だったような。
思い出補正もあるんでしょうけど、もうひたすらかっこよかった。
確か、このライブから3番の入り直前にブレイクが挟まった記憶があります。
1993年野音(PAUSE)ではまだブレイク無かったですよね。


次のSPEED TUBEは2004年11月の新宿全労済ホール、
核P-MODELライブ「トーキョービストロン」でした。
このときのライブは変則4デイズで、4公演ともすべて同会場でしたが、
11月8日(月)9日(火)と、11月12日(金)13日(土)に分けられており、
前半が座席指定で後半がスタンディングという、なかなか類を見ない公演でした。
私はこの当時ちょうど転職期間中で、期間中ずっと関東に滞在しながら
全公演観覧しましたが、地方在住で社会人の平沢ファンはとても大変だったはず。
月曜火曜ライブって…。

座席指定だったのもあるのか、前半二日間は比較的落ち着いたセットリストと
着席したまま鑑賞するのか、それとも立ち上がっても良いのか反応が分かれましたが
後半は明らかに煽動モードの選曲で、迎えた最終日は
後にDVDにてリリースされた内容通りの熱いライブでした。
オープニングの二重展望3からのSPEED TUBEは
早くも熱気最高潮!と言わんばかりの演奏が披露されたものです。
独りで演奏されたSPEED TUBEに少し寂しい思いもしましたが
やっぱり平沢かっこいい。

このときのアンコールはHYBRID PHONONでもレパートリーに入ったフルへ。
最終日まで秘蔵されていた選曲で、イントロでは戸惑いでざわめき、
歌に入ってからようやく反応したオーディエンスが歓声をあげてたのを思い出します。


時は流れて2014年10月13日。ライブ開場前に家人とお茶してた時に
「今日はスピチューが見れれば満足」と、ぼんやりつぶやきつつ
今まで見てきた平沢P-MODELライブを思い出してました。
偶然なのは百も承知ですが、たまたま願いが叶ったのは、
それを最前列で浴びられたのは、素直に嬉しかったです。
この先、ライブでSPEED TUBEを何度見られるのかは分かりませんが、
HYBRID PHONONで見たこの演奏も、きっと印象深く記憶の地層に積もってくのかなと
今はまだリアルな思い出をなんとなく辿っているところです。

最後になりましたが、はなこさん、ありがとうございました。
感謝の念に堪えません。

BITMAP 1979-1992 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • メディア: DVD


祝DVD化+再販。
冒頭のSPEED TUBEは今でもあまりにかっこいい。
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秋の夜長に HYBRID PHONON を連想する [四方山話]

もういくつ寝ると平沢進×核P-MODELライブ「HYBRID PHONON」ですね。
これまでにP-MODEL名義楽曲の平沢ソロ手法解釈やその逆はありましたが
今回のようにハイブリッド・ショーと銘打ったのは初めての出来事。
管弦楽風シンフォニーに重きをおいたソロアレンジと
電子音とシーケンスリズムが交錯する核P-MODELアレンジという、
対極に位置するような2つのサウンドがどのようにステージで衝突しあうのか
興味が尽きませんが、先に発表された「導入のマジック」が意外なくらいに
統一感ある仕上がりだったことで既に答えが出てるのかもしれません。

「導入のマジック」には典型的な平沢ソロ曲や核P-MODEL曲に加えて、
クロスパターンである還弦主義版P-MODEL→平沢ソロアレンジ曲と
エナジーワークス版平沢ソロ→P-MODELアレンジ曲の4パターンが収録されてます。
発表当時はそれぞれに個性あるサウンドだったアレンジの楽曲が
一つのアルバムにまとまってみると通して違和感もなく通して聞けてしまう。
ここにマジックが隠されてそうです。

たとえば「嵐の海」のように、発表当時はバンドサウンドだった初期ソロ曲も
その後のソロライブで演奏されたときにシーケンスリズムが
屋台骨を支えるアレンジへと変更されたのも一つの理由でしょうし、
あるいは名義の違いによって区別して考えがちな平沢ソロと核P-MODELは
実はそれほど大きな違いがなかったという現れかもしれません。
ちょうど解凍P-MODELの頃のテレビインタビューで
P-MODELデビュー当時であるテクノポップ全盛の頃の作風と
3rdアルバム「ポプリ」以降のハードコア路線には実は音楽的に大きな違いはなく、
最大の違いはアルバムジャケットのカラーリングだったと発言した事例のように。

いずれにせよ「導入のマジック」と「HYBRID PHONON」は
非常に近しい双子のようなイベントであり、
平沢ソロと核P-MODELの接近遭遇としての象徴となるかもしれません。
そしてもうひとつ、核P-MODELに絡む忘れてはならない軸として、
2000年代P-MODEL~核P-MODELを定義づけた国際亞種音学会アシュオン実験報告書と
それに執拗に接近を迫り、時には一定の距離を置いて暗躍する宇宙人PEVO御一行。
「HYBRID PHONON」の翌月にはヴォルキス・プロラデュークがゲスト参加する「NEOZIC」が
控えてますし、マガゾフ~Gipnoza~パラレル・コザック~非定点観測隊と続く
PEVO達の行動発言にも改めて注視する必要がありそうです。
今後の核P-MODEL、ひいては平沢ソロにまで影響をおよぼすことになるのか否か。
さてさて本当のところはどんなもんなんでしょ。
今の私には皆目検討つきません。「HYBRID PHONON」が楽しみです。



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脳の隙間で [四方山話]

胎教ってよく言われるじゃないですか。
あれが実際に効果あるのかないのかは分かりませんけど、
似たような記憶が私にも少し残ってます。
今日はそんな話題。


仕事してる時も遊んでる時も、だいたいいつもどんなときでも、
この数十年、頭の中に溜め込んだ曲を適当に口ずさんで暮らしてきてますが
こんなの自分の音楽遍歴で覚えたのじゃないぞというフレーズが、時おり出てきます。
それらが何曲もレパートリーになってて、意外と鮮明に覚えてて、それなりに歌える。
はてさてこれはいったいなんじゃろな、などとあまり気にせずに過ごしてました。

今の時代は便利すぎて怖いですね。おぼろげな歌詞をGoogleに打ち込んだら
長年つっかえてた疑問があっという間に解けてしまうとは。


虹とスニーカーの頃/チューリップ (1979年)


SACHIKO ばんばひろふみ (1979年)


「岬めぐり」/山本コウタローとウィークエンド (1974年)



…どれもこれも私の幼児時代。
両親が好きだった曲が丸わかりだ。
よーく思い出してみるとドライブにいったときに車の中で
SACHIKOを聞かされたような記憶がありました。

ここらへんの曲から色々と当時の世相を掘り下げてみると
うちの親父とお袋はフォーク好きのリア充だったんだろうなー。
夏はテニスで冬はスキーとかレジャーに行ってたという話を思い出したり、
ボウリングやってた頃の写真とか実家で見た覚えもあるし、
小さいころいかついステレオとフォークギターが転がってたぞ。
幼い兄弟二人で壊したぞ。ごめん親父。

そしてロックは一切興味なし。家でビートルズとかGSとか流れてた記憶まったくなし。
「6~70年代、ロックは不良の音楽だった」という言葉がピンと来ない世代ですが
うちの両親を透かしてみたら、なんとなく実感できた思いです。
…プログレとまでは言わんけど、せめてビートルズぐらいは聞いててもいいのに…。


ちなみに母方の叔父から預かってたレコードボックスが実家に転がってましたが
その中にはアリスのLPがみっちり詰まってました。
あーあーあー、分かる分かる分かる気がする。
そんな叔父も今年で還暦。平沢さんと同い年です。

私の三つ上の兄はといえば、思春期にバイトして買ったCDステレオから
テイク・オン・ミーとかトップガンの曲とかが漏れ聞こえてました。
あーあーあー(以下略)
そんな感じに幼少の記憶が芋づる式に蘇ってしまいます。

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さて、ここまで書いたのは、私個人の些細なプライベートな出来事ですが
これを読んだあなたにとっても他人ごとではないかもしれません。

いつの日か縁あって結婚し、子供を授かり、すくすくと成長して
その子が思春期を迎えた頃に、あなたにそっと尋ねてくるのです。


「ねえ、わたし時々頭のなかに『ぱらましー』って流れるんだけど、あれなんだろ?」

アンファン~21世紀の子供達に捧げるスタンダード集

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  • アーティスト: 吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ,鈴木さえ子,井上富雄,下山淳,橋本一子,矢口博康,オリジナル・ラヴ,Nav Katze,ケニー井上,平沢進
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  • 発売日: 2004/10/20
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