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20110623デンシコンツアー愛知ライブレポート [四方山話]

まさか名古屋でこんな組み合わせのライブを見られる日が来るなんて。

というわけで過日、東名阪デンシコンツアーが行なわれました。
私は今回、地元名古屋のライブにお邪魔したので
佳き日の記憶固定のために久しぶりにライブレポートなぞをまとめようと思います。
そんなの書くの何年ぶりだろ。
実は書いてから5年以上経っても未公開な、
シンセサイザーズ2daysレポなんてのも存在してるんですがw


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会場は池下CLUB UPSET。FLOPPYの名古屋での定箱ですね。
昨年2月のFLOPPY×Soyuz Projectライブもこちらでした。
後方はゆとりがあるのにステージも近く見れる、ちょうどいいスペースです。

定刻通りに開場も進み、良番に恵まれたのを活かして割と前の方に陣取り開演待ち。
フロッピーソユーズの時も感じましたが、客層は若いお嬢さん中心です。
ステージかぶりつきの前方はお嬢さんたちで占められてました。
そんなところのど真ん中にオッサンが混じってても、神からは許されるんだろか。


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ほぼ定刻に暗転。
単純かつ癒しを覚える音色とフレーズのミニマルシーケンスが響く中、中野テルヲ登場。
同時に黄色い歓声が飛び交います。
私がテルヲソロライブを見たのは1998~2002年にかけてがメインで、
実に9年ぶりの観覧でしたが、「当時とは客層がまるっと変化したな」
と実感したのはこの瞬間。新たなファンが着く活動は重要ですよね。
特に漏れるように聞こえた「かわいい」って声は斬新でした。


定位置につき、スクラッチノイズを出しつつ一曲目
「エクステンデッド湾~リターン小道」へと繋げて、ライブスタート。
機材については中野テルヲ配信局の、こちらの写真が分かりやすいと思います。
http://twitpic.com/5eb1rl

手元に置かれた機材は、写真では見切れてるのも含めて左から、
超音波センサー“UTS-6”×2・短波ラジオ“Skysensor ICF-5900”・
スクラッチプレイヤー“DN-S1200(?)”・MacBook PowerBook×2。
後方のラックにはキーボードマガジンでも紹介されてた
ミキサーDMP11もあったと思います。
それとMacBook PowerBookの裏に、フロア側に向けて電球ソケットが4つ。

ツアーバージョンとしての、簡略化された機材仕様ではあると思いますが
過去のUTSフルラインナップライブを見てきた者としては
非常にコンパクトにまとまった機材群だと感じました。
しかし、それらに合わせたパフォーマンスは実に華麗かつ見事です。
ワンマンライブではコロラドやアリゾナ(UTS-8)も健在なんでしたっけ。


パフォーマンスといえば、今回のステージでは
スクラッチプレイヤーやスカイセンサーなどを操作する前に
あらかじめ「今からコレを使います」と
ユーモラスに指差しジェスチャーしてたのが印象的でした。
おかげでどの機材からどんな音が出てたのか、非常に理解しやすかったですw

スクラッチプレイヤーには曲ごとに4~8小節のフレーズが展開されていて、
それを回したりスクラッチすることにより、
フリー要素の強いリフや、スクラッチ特有のフレーズ演奏を実現。
そしてUTS-6をトリガーにしてシーケンススタート。
シーケンスの途中でもスクラッチプレイヤーやスカイセンサーの音を拾い、
普段のシーケンスの中へ偶発性の高い一味違う音を導入させてます。
そしてある程度フリーな演奏をしたら、
それらの機材の出力音をシーケンスやUTS-6のトリガーでミュートさせて
本筋のシーケンスへと復帰。
UTS-6を駆使して1音1音刻むように手かざしで発音する、
テルヲの代名詞でもある手かざし奏法も披露してました。

このようなライブサウンドのシステム構築は中野テルヲの独壇場だと思います。
まさに誰にも真似できない。
よくぞツアー仕様のコンパクトライブシステムで実現させたと感嘆。
これならば全国どこのハコでも中野テルヲライブが実現できるのでは。
勝手に期待で胸膨らませてワクワクします。


セットリストは以下のとおり。
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エクステンデッド湾~リターン小道
My Demolition Work
現象界パレット
Raindrops Keep Fallin' On My Desktop
ファインダー
Long Distance, Long Time
Let's Go Skysensor
デッドエンド羅針
Eardrum
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最新譜「Signal/Noise」を中心に、コンピ「電子音楽部」提供曲や
いまやテルヲの代表曲であるレッツゴースカイセンサーを演奏しました。

レッツゴースカイセンサーでは曲名どおり、
スカイセンサーをふんだんにフィーチャーして
曲中にて名古屋のFM局を大胆にサンプリング。
NHK-FMのベストオブクラシック(ちょうどアナウンサーの作品解説部分)や、
ZIP-FMの名物DJであるジェイムス・ヘイブンスのMCが受信されたときは
思わず笑ってしまいました。お見事。

ラス曲のEardrumでは観客に手拍子を要求。
コール&レスポンスは純真に燃えますね。
私の周りにいた方々は、すでに近年のテルヲライブを経験済みの方が
多かったらしく、見事に乱れぬ手拍子でした。

このまま中野は引退してしまうのではなかろうかと半ば諦めた2000年代。
そしてシーンに復帰してから、これで約二年。
すでに多数の固定ファンも獲得されていて、
精力的な創作活動と広報により新規リスナーはなおも増える勢いです。
かつてライブのたびに東京へと追っかけた地方ファンとしては、
今回のツアーはとても嬉しかったです。

なかなか気軽に東京へと追っかけられなくなりましたが、
時々はまた地方へも来てください。心よりお待ちしてます。


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舞台転換時にそんな感傷を感じつつ、お次はNESS。
三浦と戸田のユニットというだけで単純に興味津々だというのに
迎えたリズム隊が筋少組の内田+河塚という強力布陣。
こりゃあすごい!良いもの見れる!と、感傷はどこ吹く風で期待満々です。

暗転して高速モールス信号風のノイズが鳴る中、まずは三浦登場。
設置されたテノリオンを操り、可憐なシーケンスを作り始めます。
次はパイロットヘルムに顔を隠した戸田が登場。
中野に勝るとも劣らぬ怪しげな機材群を駆使して電子ノイズを生成。
その頃には三浦もギターを提げて演奏開始。
しばらくしてから「電子音楽部」収録の「CETI」のシーケンスが流れて
内田+河塚が登場して勢揃い。
メランコリックな楽曲が一気に骨太ロックへと変貌しました。
衣装は全員、黒のツナギです。

その後はインスト中心の曲を次々と披露。
といってもインプロ要素はほとんど感じず、
決め事が多くて腹にストンと落ちる納得行く楽曲でした。
サウンド単体はロックにシフトしてるけど
こういう点はニューウェイブな要素だと思います。
なによりテクニシャン揃いだから、聞いてて単純に気持ちいい。

会場販売のDEMOを後で聞きましたが、
これだけ聞くとけっこうニューウェイブな構成なんですよね。
意図してライブではロックに針を振ってるんだと思いますが、
とても戦略的なイメージを受けました。
このバンドは恒常的に活動してほしいなあ。


MCの方は相変わらず安定の三浦節。
それに旧知の内田との絡みも加わりエンターテインメント倍増。
かつてはデスコやヤング100V時代に三浦MCを堪能しましたが
これだけで木戸銭を払う価値があると思ってるのは
私だけじゃない、と信じたいです。

三浦出演ライブはシンセサイザーズや各バンドのサポートでも見られますが
三浦主催バンドも、もっと見たいです。
氏の書く曲と詞はなんといってもリリカルで切ないので
それらの曲たちをもっと聞きたい。漫談MCも聞きたい。

1時間で5曲+MCという構成でNESS終了。かっこよかった!
お忙しいメンバー揃いなので、なかなか活動も大変でしょうが、
この先の展開も期待します。ぜひ電子音楽部からのコンスタントなリリースを。


アンコールは無くて終了時刻は21時半ぐらい。
手すりもなく立ちっぱなしのリズム踏みっぱなしで
終わったときにはヘトヘトでした。
でもこんな心地いい疲労感は久しぶりで気持ちいい。
また楽しみにしてます。
DENON CD/USB メディアプレーヤー&コントローラー DN-S1200

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  • 出版社/メーカー: デノン
  • メディア: エレクトロニクス



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