踊りのヘルツ振動子 ~ Oscillator and Spaceship と ライフゲーム [四方山話]
リリースから数年経ったころに突然気づくシリーズ第二弾。
ちなみに第一弾はGlobal Trottersのヨーロッパ黒盤です。
第9曼荼羅東京公演についての感想記事でこんな事を言いました。
> 大阪に続いて登場の会人である松・鶴の両名。
(中略)
> 連打するボタン類の発光パターンがライフゲームに見えて仕方なかったです。
こんな戯言をタイプした後に「そういえばライフゲームってほとんど知らないや」と
WikipediaやYouTubeで何となく学習してみました。
ライフゲームとは1970年代に考案されたシミュレーションゲームです。
ゲームと言ってもプレイヤーが操作するのは格子状のセルに初期配置するのみで、
スタート後は一定のルールに基づいて
それぞれのセルに誕生・生存・過疎・過密の生死判定が成され、
その結果に従ってセルが増殖・衰退していく様をシミュレートする…んですが、
私の説明よりも、動画を見たほうが絶対分かりやすいですね、こちらをご覧ください。
最後に紹介されてる作品は宇宙ステーションのようで圧巻。
こちらも併せてどうぞ。
ライフゲームの世界 - 複雑系コミュニティ動画 ライフゲーム特集
さて、ここからは上の動画、もしくは
ライフゲームについてのWikipediaを一読した前提で進めますが、
途中で登場した語句にフックされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に中野テルヲリスナー。
そう、2012年発表の「Oscillator and Spaceship」です。
・振動子(Oscillator)
・宇宙船(Spaceship)
・グライダー
・信号灯(Traffic light)
…などなど。
「グライダー」というのは斜め45度に向かって移動し続ける物体ですが
これを永遠に打ち出し続ける「グライダー銃」と呼ばれるパターンがあり、
銃身から45度に向け、単純な図形を撃つ……という姿は、
まさにあの名曲の歌い出し。
ライフゲームの単純なルールと幾つかのパターン、
それに基づく芸術的なライフゲーム動画を見てから
「Oscillator and Spaceship」の歌詞カードを読んでみると、
今まで聞き慣れた歌詞からのイメージとは違う図像が浮かび上がる気がします。
下に挙げたのは一例ですが、皆さんもそれぞれに思い浮かべてください。
> 踊りのヘルツ 振動子 今生まれた
> 永久の点滅 信号灯 今飛び出た
> 誰がしてるこんなシミュレーションの
> 衝突 分子二つ消せ
> 格子状 実験の庭に立たされてる
この記事を書く前に「Oscillator and Spaceship=ライフゲーム」という指摘を
誰かが既にしていないかをTwitter検索などで調べたら一件だけ見つけました。
リリース年に指摘されてるとは脱帽です。
私個人の感想としては、
単純で古典的な生命シミュレーションからの発想を
アルバム一枚分のイメージソースにまで膨らませた
中野テルヲのイマジネーションに感嘆します。
どの曲の歌詞もとてもロマンチックだし、SFな拡がりを感じるし、
どうあがいても中野テルヲでしか描けない世界観と楽曲です。
余談ですが、少し前にTwitterのTLに流れてきたツイートで
「中野テルヲ人気アルバムランキング」というのを見かけて、
人気曲が多数収録されてる「Deep Architecture」が首位で
「Oscillator and Spaceship」は支持率が少ない結果に終わってました。
他のアルバムに対して構成などが少し地味な印象も受けるけど
評価が低いのはちょっとさびしい気がします。
この記事が単なる創作のネタバラシではなくて
それぞれの聞き手の中に生まれ育った「Oscillator and Spaceship」の
印象像に更なる骨格を与える刺激になれば幸いです。
機会があればライフゲームの世界に触れつつ、
「Oscillator and Spaceship」を歌詞カード片手に聞いてみてください。
ライフゲーム - 信州大学理学部数理・自然情報科学科
※
今回の記事に引用したアニメgifはWikipediaからお借りしました
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC_(%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E9%8A%83
ちなみに第一弾はGlobal Trottersのヨーロッパ黒盤です。
第9曼荼羅東京公演についての感想記事でこんな事を言いました。
> 大阪に続いて登場の会人である松・鶴の両名。
(中略)
> 連打するボタン類の発光パターンがライフゲームに見えて仕方なかったです。
こんな戯言をタイプした後に「そういえばライフゲームってほとんど知らないや」と
WikipediaやYouTubeで何となく学習してみました。
ライフゲームとは1970年代に考案されたシミュレーションゲームです。
ゲームと言ってもプレイヤーが操作するのは格子状のセルに初期配置するのみで、
スタート後は一定のルールに基づいて
それぞれのセルに誕生・生存・過疎・過密の生死判定が成され、
その結果に従ってセルが増殖・衰退していく様をシミュレートする…んですが、
私の説明よりも、動画を見たほうが絶対分かりやすいですね、こちらをご覧ください。
最後に紹介されてる作品は宇宙ステーションのようで圧巻。
こちらも併せてどうぞ。
ライフゲームの世界 - 複雑系コミュニティ動画 ライフゲーム特集
さて、ここからは上の動画、もしくは
ライフゲームについてのWikipediaを一読した前提で進めますが、
途中で登場した語句にフックされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に中野テルヲリスナー。
そう、2012年発表の「Oscillator and Spaceship」です。
・振動子(Oscillator)
・宇宙船(Spaceship)
・グライダー
・信号灯(Traffic light)
…などなど。
「グライダー」というのは斜め45度に向かって移動し続ける物体ですが
これを永遠に打ち出し続ける「グライダー銃」と呼ばれるパターンがあり、
銃身から45度に向け、単純な図形を撃つ……という姿は、
まさにあの名曲の歌い出し。
ライフゲームの単純なルールと幾つかのパターン、
それに基づく芸術的なライフゲーム動画を見てから
「Oscillator and Spaceship」の歌詞カードを読んでみると、
今まで聞き慣れた歌詞からのイメージとは違う図像が浮かび上がる気がします。
下に挙げたのは一例ですが、皆さんもそれぞれに思い浮かべてください。
> 踊りのヘルツ 振動子 今生まれた
> 永久の点滅 信号灯 今飛び出た
> 誰がしてるこんなシミュレーションの
> 衝突 分子二つ消せ
> 格子状 実験の庭に立たされてる
この記事を書く前に「Oscillator and Spaceship=ライフゲーム」という指摘を
誰かが既にしていないかをTwitter検索などで調べたら一件だけ見つけました。
リリース年に指摘されてるとは脱帽です。
中野テルヲのOscillator and Spaceshipってライフゲームのアルバムだったのか。振動子、Game、グライダー、宇宙船、全部ライフゲームの要素だ。
— 犬用おせち (@mczknt) 2012年10月14日
私個人の感想としては、
単純で古典的な生命シミュレーションからの発想を
アルバム一枚分のイメージソースにまで膨らませた
中野テルヲのイマジネーションに感嘆します。
どの曲の歌詞もとてもロマンチックだし、SFな拡がりを感じるし、
どうあがいても中野テルヲでしか描けない世界観と楽曲です。
余談ですが、少し前にTwitterのTLに流れてきたツイートで
「中野テルヲ人気アルバムランキング」というのを見かけて、
人気曲が多数収録されてる「Deep Architecture」が首位で
「Oscillator and Spaceship」は支持率が少ない結果に終わってました。
他のアルバムに対して構成などが少し地味な印象も受けるけど
評価が低いのはちょっとさびしい気がします。
この記事が単なる創作のネタバラシではなくて
それぞれの聞き手の中に生まれ育った「Oscillator and Spaceship」の
印象像に更なる骨格を与える刺激になれば幸いです。
機会があればライフゲームの世界に触れつつ、
「Oscillator and Spaceship」を歌詞カード片手に聞いてみてください。
ライフゲーム - 信州大学理学部数理・自然情報科学科
※
今回の記事に引用したアニメgifはWikipediaからお借りしました
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC_(%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E9%8A%83
人工生命入門―ライフゲームから人工細菌まで 夢の最先端分野がわかる! (I・O BOOKS)
- 作者: 赤間 世紀
- 出版社/メーカー: 工学社
- 発売日: 2010/09/01
- メディア: 単行本
2017-10-30 21:55
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