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手風琴の歌姫 [四方山話]

4月14日 名古屋市若宮八幡社会館
「祝・立川こしら 三遊亭萬橘 真打昇進記念落語会」。
立川流と圓楽党の新真打の昇進をお祝いする趣旨で、
ゲストとして「唄うアコーディオン弾き」の遠峰あこさんも来場され
唄って演奏して彩りを添える、とても華やかな落語会でした。

遠峰あこさんは横浜を中心に活動するアコーディオン歌手。
古今東西日本古来の民謡の現代風アレンジや自作の民謡を得意とし、
各地のイベントやお祭り、ライブハウスに唄会、
特に落語会の色物などでは引っ張りダコの人気者。
先日はBS11の報道番組で密着取材を受けてました。
私もいつかどこかの落語会などで拝見する機会はないかなーと
名古屋近辺での来演スケジュールをチェックしてましたのに。

実は過去に何度もお会いしてたことが判明。
しかもそれは落語会・民謡・大衆演芸などの場ではなく
電子音が鳴り響くライブハウス。
さらにその事実を、他ならぬあこさん御本人から教えていただくという…。
今日はそんなお話をします。

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平沢進が1990年代当時に在籍した事務所が主催した
P-MODELコピーバンド大会「Errors of P-MANIA」で、
確かな演奏とコアなP-MANIAネタを詰め込み
人気をかっさらったパラモデルとリーダーの山田カズミ(カズウ)。
そのカズウが90年代後半に結成したユニットが「メテオール」です。

前身バンドであるパラペッツ~カズウソロから引き継いだ
独自の世界観を持つ、どこかアングラ演劇的でダークなテクノポップと、
CGアニメーションを駆使したライブステージは
Errors of P-MANIAでカズウを知ったP-MODELファンからも支持されて、
私も地元のインディーズに強いレコード店や
上京した時にディスクユニオン渋谷店で
カズウやパラペッツ、メテオールの音源を買い求めたものでした。


ライブ活動も精力的だったメテオール。
私の地元の名古屋にも定期的に遠征していることを知り、
車道のライブハウスへと何度か足を運びました。
いやはや凄かった。
半地下で天井が低く狭いステージの上で
長身のカズウが天井を鷲掴みにしたまま低声で朗々と歌い上げ、
「ロボット博士のアルジブラ」という曲では
アルジブラ体操なるものをメンバーと観客が踊り狂う。
ステージには幾つもの小型モニタを持ち込んで
演奏と同期したムービーを上映されて
怪しくも儚げなメテオールの世界観をビジュアル的に膨らませる。
時折振りかざされるマスコットメンバーのみつこ。
終演後の物販ではメンバーに色々と可愛がっていただいて。
そんな20世紀の終わりの出来事。


メテオールは今もカズウを中心としたギター民謡ユニットとして活動してますが、
私がライブに通ってた当時は先ほどの説明のような打ち込み全盛アングラテクノユニットで
その頃のメンバーにCG作家のトオコさんが在籍してました。
コーラスやキーボード、曲によってはボーカルも取り、
メテオールの変名アコースティックユニット「星の砂時計」ではメインボーカルも担当。
そんなトオコボーカルの代表曲は「赤い自転車」かなぁ、やっぱり。
映像監督もトオコさんという可愛い曲です。



その後、プライベートが色々忙しくなってライブハウスに行く機会も減り、
メテオールも地方ライブが少なくなり、
しばらくして風のうわさでメテオールも
大幅にメンバーチェンジしたと聞きました。


時は流れて、数年前から何の気なしに聞き始めてハマった落語通い。
演目報告や拙い感想をTwitterやらで書いてたそんなある日のこと、
メールボックスに遠峰あこさんからメッセージが届きました。
落語はいつも普通の客として見て笑ってすぐ帰るだけなので、
各所にある落語関係のブログで、当代売れっ子落語家さんたちと一緒に
お名前を拝見する方から直接メールをいただくなんてまったく予想しない出来事で、
一体ぜんたいなんだろうと恐る恐る開いてみると、
「10年くらい前までメテオールというバンドでトオコという名前で
 唄ったり絵を描いたりしていました。」


ええええええええええええええええええええええええ!!!!???


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先の「立川こしら・三遊亭萬橘真打昇進記念落語会」の終演後、
あこさん(どうしてもトオコさんとお呼びしたくなる)にご挨拶。
あこさんから開口一番「あ、大人になってる」と仰られて、
一気に二十歳そこそこの若造に戻った気分でした。
まさか私のことを覚えていただいてるとは夢にも思わずに
恐縮することしきりでしたが、ほんとに人生って何があるか分かんないですね…。
また是非、会場全体が朗らかになるステージを拝見させてください。
あこさんのご活躍を今後とも楽しみにしてます。

メテオールのCDにサインを頂戴しました。
IMG_0376.JPG

ボクかっぱ巻き/遠峰あこ


横濱ほーらい節/遠峰あこ


遠峰あこオフィシャルホームページ
http://www.tominegumi.com/
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ジフ

追記と私的まとめ:
あこさんからメールを頂戴してから、
ネットに上がってるいろんなインタビューや
あこさんの過去の日記を拝見して
メテオールから唄うアコーディオン弾きになった経緯を知りました。

それらを踏まえた上で、先日のBS11密着取材や
私へとリプライいただいた、あこさんの発言
『これまで電子でやってて、あるとき伝統芸能なんか拝見すると
「生身の人間って、すっげー!」ってドキューン!ってなっちゃうものな~』
を読むと、一言一言がとても納得できるのであります。
生身ってすごいもんなー。
by ジフ (2013-04-19 16:18) 

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